潰瘍性大腸炎とクローン病の違いや相違点について比較してみた!
クローン病と潰瘍性大腸炎を合わせて
「炎症性腸疾患」と呼ぶことがあります。
クローン病と潰瘍性大腸炎は、
いずれも消化管の慢性炎症性疾患で、
どちらの病気も難治性です。
古くはいずれも同じ病因から生じる病気と考えられていました。
症状に似通ったところが多く、
比較的若い世代に多く発症するためです。
クローン病と潰瘍性大腸炎の違い
しかし主たる症状や発症年齢層もよく比べてみると、
クローン病と潰瘍性大腸炎では相違点があります。
クローン病の主症状は下痢、
腹痛、発熱などです。
潰瘍性大腸炎の主症状は
血便、粘血便、粘液便です。
またクローン病は10~20代に好発する病気です。
潰瘍性大腸炎も比較的若年層に多く起こりますが、
中年層から高年層にも起こります。
クローン病と潰瘍性大腸炎では、
炎症が起こる部分についても違いが見られます。
クローン病は消化管の全てに
炎症が起こる可能性があります。
クローン病で最も炎症が起こりやすいのは
回腸から大腸にかけてです。
この部位に炎症が起こっているケースは
クローン病全体の45%を占めます。
ただし大腸だけに炎症が
起きているクローン病も20%あります。
潰瘍性大腸炎では
炎症が起こるのは原則として大腸に限局されます。
大腸のみに病変が生じたクローン病を
潰瘍性大腸炎と間違われて
不適切な管理を受けることもあるようです。
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クローン病と潰瘍性大腸炎の炎症の違い
また炎症の起こり方や
炎症の深さについてもクローン病と
潰瘍性大腸炎では違いが見られます。
クローン病では、
小腸と大腸をはじめとした
消化管のあちこちにとびとびに炎症が起こります。
潰瘍性大腸炎では、
直腸から始まって奥にある結腸へと
連続的に炎症が広がっていきます。
炎症の深さについては、
クローン病は炎症が
腸管の筋層まで達する深いものですが、
潰瘍性大腸炎は比較的浅くて粘膜までです。
潰瘍性大腸炎では粘膜にびらんや潰瘍を起こします。
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