大腸憩室症から癌化する可能性は?痛み等について!
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大腸の病気は、自覚症状が無いものもあります。
比較的ありふれた病気と言われる大腸憩室症も、症状が無いまま経過することが多い病気です。
しかし、炎症を起こすと痛みが起こり、入院が必要になります。
退院後、大腸の検査をする時、医師から、「大腸ガン検査を兼ねて大腸カメラをしましょう」と言われることも。
大腸憩室症は、癌化する可能性があるのでしょうか?
食生活の欧米化の影響がみられる大腸憩室症
憩室とは、腸管の内壁の一部が外側に向かって風船状に飛び出したものです。
憩室の大きさも数も、さまざまです。
大きさは、直径2.5ミリメートルくらいから2.5センチメートルくらいまで。
数も人によってさまざまで、憩室が大腸に複数できている場合を、大腸憩室症と言います。
大腸憩室症は、以前は、欧米人に多く、日本人にはあまり見られない病気とされていました。
しかし、近年は、増加しています。特に都市部に多いとされる病気です。
増加の背景には、食生活の欧米化が影響していると言われています。
特に密接な関係があると指摘されているのは、食物繊維の摂取量です。
食物繊維の摂取量が減少したことと、大腸憩室症の発症は、密接に関係していると言われています。
憩室は、大腸のどこにでもできる可能性がありますが、日本人の場合は、盲腸付近や上行結腸など、大腸の右側にできやすい傾向がありました。
しかし、近年は、欧米人と同様、大腸の左側にできる憩室が増えています。
憩室ができやすい部位の変化にも、食生活の欧米化が影響しているとされています。
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大腸憩室症が癌化することはない
憩室には、2種類あります。
腸壁そのものが飛び出す真性憩室と、腸壁の筋層の隙間から腸粘膜が飛び出す仮性憩室です。
大腸憩室症のほとんどは、仮性憩室です。
仮性憩室は、腸管の内圧が上昇するのに伴い、大腸壁の筋肉層の弱い部分、たとえば、血管の部分などが、腸壁を貫いて、腸粘膜が飛び出して憩室を作ると考えられています。
腸粘膜を飛び出させる原因となるのは、大腸の内圧が上昇するためです。
なぜ、内圧が上昇するのか?大腸の内圧の上昇に関わるのが、肉食の増加だとされています。
食生活が欧米化して肉食が増え、食物繊維の摂取量が減ると、便秘になったり、腸管の攣縮が強くなったりします。
腸管の攣縮が強くなることで、結果として、大腸の内圧が上昇すると考えられています。
憩室内に便が溜まり、出血や炎症を引き起こしたのが、憩室炎です。
憩室炎を発症すると、下腹部が急に痛み、痛みが周期的に続き、下痢を起こします。
時間が経つと、発熱します。
このような症状が見られたら、入院が必要になります。
絶食、輸液、抗生剤の投与を数日続けることになります。
退院後は、憩室の状態の確認のために、大腸カメラをすることが少なくありません。
その際、医師から、「大腸ガン検査を兼ねて」と言われることが多いため、大腸憩室症は癌化するのかと不安に駆られる人が多いようです。
大腸憩室症は、良性の疾患です。癌化することはありません。
ただし、大腸憩室がある人は、普段の食生活で食物繊維の摂取量が不足していることが多く、食物繊維の摂取量が少ない人は、大腸ポリープや大腸ガンが多いとされています。
そのため、憩室炎で治療を受けた人には、憩室のフォローをするついでに大腸全体を観察して、癌化する可能性があるポリープの有無を調べることが、通常の流れになっています。
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